長野県小谷村は、昨年7月に集中豪雨や土石流災害で大打撃を受けた村である。また、白馬村は冬季オリンピックの準備のため大変な騒ぎとなっている村である。法務省は非情にも今年の3月17日に両村を管轄する白馬出張所を大町市の支局に統合する旨、両村に通告してきたのである。人権を司る法務局に対して、住民はまさにこのようなお願いをしているのである。(信濃毎日新聞の投書で小谷村の住民が)
昭和50年3月、南小谷出張所を統廃合した折り「もうこれ以上の統合はしない」と言ったこと。昭和62年に将来5人庁に対応できるよう庁舎を新築し、また将来に渡り利用しやすいよう敷地の確保などの依頼に協力したこと。コンピュータ化すれば便利になるという言葉のもと登記手数料の値上げにも協力したのに統廃合されて益々不便になること。「我々は法務省に騙されたのか」と思う住民の気持ちは理解できて当然だ。なぜ1万5千件で線引きするのかとの疑問にも答えない、なんの情報も開示しない。住民の怒りが爆発するのも時間の問題だ。
「個人の住民票や印鑑証明書は村で取得できるのに、なぜ会社の印鑑証明書は大町まで行かないといけないのか、使うのは白馬村や小谷村なのに」という商工会幹部の意見はもっともだ。白馬村も小谷村も観光地なので会社の数が多いそうだ。自然、商業登記の市町村移管の話に発展していく。白馬村から大町市へは国道1本のみ、万年渋滞で通常は3ないし4時間掛かることもざらだそうだ。特急でも30分かかる。
地方分権の話や登記情報の需要主体の話の中で、登記事務は市町村でできないか、という話に村議会議員は熱心に意見を求めてきた。聞けば白馬村での印紙の売上は1億5千万円以上とか、建物は現在の庁舎を使えるし、職員だって法務局職員に村の職員になってもらえばいい。表題部や所有者については村の方の情報の方が正確だ。村長のうなづきは本気とみた。
村では住民説明会の開催を要求したものの、これを無視する法務省を行政監察局へ訴えるとともに、実力阻止の可能性について、動員する人数や庁舎の包囲方法について意見を求めてきた人もいたらしい?。白馬らしく除雪車や雪上車を法務局の周囲に放置するのもいいが、雪の壁で囲うのも話題性がある。
法務省に対する陳情で、議論好きと言われる小林検事が目を丸くして「1億2千万人が俺のバックにいる」と怒鳴り、統廃合問題は条件をつけて引き換えするようなものではないと低姿勢な陳情団を威圧したそうである。しかし、今回の会合で村長は再び自信を深めたようで、訪れた全青司メンバー(堀池・清水両相談役及び松村委員長ら地元長野広島・神奈川・東京など6名)に「もう一度希望を捨てずにがんばる」と語っていた。
統廃合対策委員会と言えば相撲部屋と言われるほど体格のよい者の集団だが、村役場の職員に案内されてのオリンピックジャンプ台見学では、手すりをつかみ腰を引いてのみっともない姿(まだ足がつりそうだ)。スタート台から下を見ながら「統廃合をするかしないかジャンプ競技で決めればいい。最初は小林検事と清水相談役、失敗しても松村がいる。そういえば青森の委員もジャンプの選手だったらしい」と想像したのは私だけか。
つららだつららだと喜ぶ村上委員や1,980円の長靴を買うのに20分もかけた清水相談役など統廃合対策委員会は今年度も健在です。(川村記)
